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めだか

今、メダカがバイオ研究での研究対象として注目を集めている。その分野も、生物学の基礎研究のみに留まらず、医学や環境分野の研究でも、実験対象として注目されている。その様子は、さながら、今をときめくトップモデル・えびちゃんもえちゃんの様だ。

しかし、彼らは、自然界では絶滅の危機に晒され、99年にその存在を絶滅危惧種として認定されている。そんな彼らを実験対象としても、研究なんて出来っこないじゃん。と、思うだろう。それがどうやら、研究室内で飼育されているメダカへの注目らしい。まぁそれもそうだろう。絶滅危惧種を新たに絶滅させてしまっては、自然派国民の名が廃る。では早速、彼らが実験室でどんな研究に晒されているか、覗いてみよう。

メダカは、人と同じ脊椎動物の仲間で、内臓の仕組みもほぼ同じだ。それもその筈、彼らの遺伝子には人と共通のものが多く、人の病気に関連した遺伝子も組み込まれている。よって、マウス同様に、メダカの病気モデル(メダカを環境の変化や遺伝子組み換え等によって病気にさせたもの)を産み出して研究に用いる事が可能なのである。又、マウスを用いるよりもそのコストは低くて済む。実際に、メダカの色素が薄いもの同士を配合させ、体色をほぼ透明化する事で生きたまま内臓を観察出来るようにされたメダカもいらっしゃるようだ(透明メダカ、2001年誕生)。内臓が見えて何になるんさね。一見そう思えるが、彼らをある病気に掛からせ(例えば腎臓病)、その内部や様子を観察して新薬開発を手掛ける研究に一役かっている。又、環境が汚染される事で生体内にどの様な影響が及ぼされるか調査する為、彼らを排水に曝し、彼らの遺伝子発現を調べるという、DNAマイクロアレイ(蛍光物質で標識した多数のDNAの部分配列を、区画のあるスライドグラスに区分して貼り付け、蛍光色素の発色具合から、各遺伝子の発現具合を確かめる)での研究にも幅を利かせている。

今年中にはゲノム解析終了の見込みも立っている彼ら、メダカ。1994年にはスペースシャトルで宇宙にまで行った、メダカ。非情にも実験動物として飼われている彼らによって、我々人類の科学技術は更なる躍進を遂げるだろう。他の実験動物と同様、彼らはいわば犠牲者なのだ。その理由は、彼らにしてみたらさも理不尽なことだろう。よって私達は、科学技術が生まれてから長年、「食べる」以外に様々な生き物に恩恵を授かっている。そんな彼らに、私は感謝の意を捧げる。

ありがとう、命。

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コメント

大変勉強になりました

投稿: 明美 | 2007/05/16 01:53

明美ちゃんだ(^▽^)コメントありがとうございます☆

追伸:あれ以来、ハンバーグにはチーズを乗せる様になりました(*´Ψ`)

投稿: RuKa | 2007/05/16 17:33

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